気道確保と換気の基礎編

こんにちは。

クライストチャーチのCoffee & Cases に付随するブログ第2弾。ニュージーランドのパラメディック達と一緒に学んでいきましょう。なお、内容は既に働いているパラメディック(EMT~)を対象としています。

注)これはニュージーランドのパラメディック達が運営しているブログの訳です。細心の注意は払いますが、専門用語も多く、あくまでもボランティアによる素人通訳ですので、多少の誤訳はお許しください。
加えて、上記の英語ブログの担当者がたまたま日本人であり、そのためにこの日本語ブログを立ち上げた背景がありますが、日本語ブログはどうしても後回しになってしまうのが現状です。英語になってしまいますが、ぜひニュージーランドのブログで一緒に勉強しましょう。

気道確保と換気管理には大きく分けて4つの手法をマスターする必要があります。

  1. マスク換気
  2. 声帯上エアウェイ
  3. 気管内チューブ・気管挿管
  4. 外科的気道確保

大学の高度蘇生コースでまず教えられる事として、

気道と呼吸の管理で大切なことは酸素補給と適切な換気の結果を出すことであって、気管挿管やその他の気道管理の医療用具、またはその使い方にこだわることではない。」

また、迅速導入気管挿管に関して、

「下手なRSIは上手な基礎的エアウェイケアより悪である。」

「低クオリティーな上級テクニックは患者に多大なダメージを与える可能性があり、そのダメージの重さ、クオリティーにこだわることの大切さを十分に理解することは、様々なテクニックを学んでいく前の重要な基礎認識。」

基礎が出来ていない例は、ニュージーランドの現場でも多く目にする現実。

まずはしっかりと基礎を固めよう!

Bag mask ventilation (BMV)

Difficult BVM vent predictors = MOANS
バッグマスク換気の難度を示す要素。

注)和訳は出来ませんのでご了承ください。

M = Mask seal such as beard ヒゲなど空気漏れを促す条件
O = Obstruction / Obesity 肥満、気道閉塞
A = Age > 55 due to muscular tone reduction 55歳以上
N = No teeth (keep the dentures in for BVM but take it out for advanced airway) 歯
S = Stiff / snores (poor compliance meaning still lungs)  肺コンプライアンス・いびき

難しい気道確保を紹介したビデオはこちらから

上記のような覚えるための省略文字をニーモニックと言いますが、ここに紹介するMOANSなどのニーモニックはニュージーランドで一般的で、 “Manual of Emergency Airway Mangement“という教科書をもとにしています。

ポジション

スニッフィング(匂いを嗅ぐ)ポジション、またはHELP = Head Elevated Laryngoscopy Positioning は通常気管挿管の際教えられるものですが、ニュージーランドではこれをベーシーックエアウェイの段階で導入する働きがあります。頚椎損傷時以外では、患者の耳と胸骨の高さを合わせることで、このポジションをとります。
以前は、大人は頭の下に、子供は肩の下にタオルなどを置いて、、、と教えられていましたが、年齢に限らず体型はさまざまなので、耳と胸骨の高さを合わせるという教え方が主流となりました。

 

linen-ramp

 

* airway anatomy and positioning

ストレッチャーの利用
ストレッチャーの頭を上げられる機能を利用して、耳と胸骨の高さを合わせるやり方は、特に上半身の大きな患者さんには有効です。

両手テクニック
バッグバルブマスクの掴み方の話ですが、以前はC-E グリップなどと呼ばれ片手でマスクを抑え、もう片方の手で換気を行うやり方が主流でしたが、空気漏れによる不十分な換気の問題は以前から取り上げられ、クライストチャーチでは両手で一人のスタッフがマスクを確保し、別のスタッフがバッグを握って換気をするやり方が基本手技となりました。

Dr Scott Weingart (EMCrit) はエアウェイFOAMの第一人者で、下記のブログは必須です。
http://emcrit.org/podcasts/bvm-ventilation/

押し付けない
これもバッグバルブマスクの使い方ですが、両手でマスクを患者の顔にあてる際、マスクを顔に押し付けるのではなく、患者の顔をマスクの方に引き上げるイメージを意識します。

常に OPA/NPAを使う
正しいジョースラストテクニックは患者の口を閉じるため、OPA/NPAはBVM換気の際には常に使いましょう。

ジョースラスト
正しい”Jaw thrust”は;Proper jaw thrust is done by:

  1. 口を大きく開ける
  2. 下顎の関節(TMJ)を前方に引き上げる
  3. OPAを使い、かつ下の歯は上の歯の前方に来るようにする

ゆっくり小さく

通常の呼吸はネガティブプレッシャー(吸う)によって行われていますが、それをポジティブプレッシャー(吹き入れる)ことによって、BVMによる人工的で不自然な換気はその換気の量、回数共に嘔吐、ハイパーインフレーションなど様々な弊害をもたらします。これらの弊害は死亡率と直結しているため、緊張した現場で完璧な換気をするためにはやはり練習が必要となります。アドレナリンの働きでどうしても送気、頻度共に早く、そしてタイダルボリュームも大きくなりがちな人工呼吸は、ゆっくり小さくを心がけて丁度良いくらいの換気になるでしょう。

EMCrit 同様、有名なFOAMedのウェブサイトLife in the Fast Laneでは、JAWSというキーワードでバッグマスク換気のポイントを教えています。
LIFL Bag-Valve-Mask (BVM) Ventilation

  • Jaw thrust or sniffing position
  • Airways (oral/nasal)
  • Work together = 2 hands technique?
  • Slow, small squeeze — 6-7 cc/kg, over 1-2 seconds, at <12/min, using low pressure.

Normal adult Vt (Tidal Volume) is around 500~600ml (1/3 of adult BVM) and some even advocate paramedics carrying only kid’s bag mask which is 500ml.

EmCrit による理想的なBVMセットアップ…

Yen Chowによるブログn

くりかえしですが、すべての専門家が共通して唱えることが、、、。

バッグバルブマスクという基本手技を大切にすること!

 

気管挿管、LMAなどに気が行ってしまい、ポジショニングやMVMなどがおざなりになりがちですが、今一度基本を大切に、常に完璧な基本手技にこだわりましょう。

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